(この記事はk氏が寄稿したものです)
みなさま、お久しぶりです。kです。
このところ、12月21日に発売された
『リディー&スールのアトリエ』のプレイと、『電脳少女シロ』にハマっており、中島さんがブログで何かやらかしてないかチェックをするのを怠っていましたが、どうやら通常運行のようで安心しております(悪意)
さて、毎度おなじみの、誰得なアトリエトークでもいってみましょう。
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『リディー&スールのアトリエ~不思議な絵画の錬金術士~』(以降略称)は、
『不思議シリーズ』二作目の
『フィリスのアトリエ~不思議な旅の錬金術士~』の後のお話で、
『不思議シリーズ』三作目になります。
(
『不思議シリーズ』一作目は
『ソフィーのアトリエ~不思議な本の錬金術士~』で、もちろん、
『不思議シリーズ』二作目の
『フィリスのアトリエ』と同じ世界の前の話となります)
で、今作の
『リディー&スール』なのですが、なんだか微妙にプリキュア臭がしますねぇ・・・
(下の動画は参考資料)
主人公が二人だし、年齢設定も同じくらいだし、コンビ技もあるし、アニメのように12話構成で、始まる前に「第○話 ○○○」って主人公のナレーション入りでサブタイトルがるし。
アトリエって見た目と雰囲気のせいでファンシーな印象を受けますが、冷静かつ、悪意をふんだんに込めて分析してみると、『爆弾を投擲して敵を吹き飛ばし、飛び散った毛皮やら肉片やらを回収して、それを素材に調合をするゲーム』で、どちらかといえばファンキーな部類に属しているように見えます。
そんな生々しい部分を持つアトリエが、夢と希望が溢れるプリキュアに似せてしまって、熱心なプリキュアファンから怒られないのでしょうか?(不安)
当然の事といえば当然ですが、主人公が二人いるとなると、「どちらの方が好きか?」という話になってくるのが世の常です。
かくゆう私は、
リディーを支持しています。
が、決して、あの『金太郎コスチューム』が好きだからではありません。むしろ、あのコスチュームはセンスが悪くて嫌いです。
リディーを支持しているのは、もうひとりの主人公の
スールをあまり好ましく思っていないから、という消去法的な理由からです。
だから『好き』ではなく『支持』なのですね。
ファンの間では
スールの方が人気があるようですが、私は昔から、
スールみたいなタイプの『元気だけど頭が弱い子』が好まれる世の中の傾向が好きではないのです。
スール自体が嫌い、というわけではないあたりが、私の闇の深さを感じさせますね。
『リディスール』の全キャラの中で、一番好きなキャラとなると、やっぱり
フィリスでしょうか。
前作である
『不思議シリーズ』二作目の
『フィリスのアトリエ』の主人公です。
プレイした人から「
フィリスもどちらかといえばスール寄りのキャラじゃね?」と言われそうですが、
フィリスはちょっと別です。
前作の
『フィリスのアトリエ』をプレイし始めた時は、確かに「あっ、苦手なタイプの子か…」と思いながらプレイしていました。
しかし、プレイを続けているうちに
フィリスに対する印象が一変!
「ああ、この子は『喜びの表現』が豊かな無邪気な子なんだなぁ」という印象に変わり、それは、いくつもの新しい出会いがある『旅』をテーマとした
『フィリスのアトリエ』にとって非常にマッチしているものであり…
気が付いたら、
『不思議シリーズ』の中で
フィリスが一番好きなキャラになっていました。
(俺の掌は、ドリルのように高速回転するんだぜ、知ってっかー?)
今作
『リディスー』(もちろん
『リディー&スールのアトリエ』の事です)の
フィリスも、とてもよい具合(意味深で卑猥に聞こえる表現)。
前作の
『フィリスのアトリエ』で出会った人々の事をちゃんと覚えていて、名前はででてこなくとも、
フィリスのセリフからそれを察する事ができ、今まで出会った人々が、
フィリスという人間を形成するにおいて大事な存在であることが、しっかりと感じられるのです。それがとても素敵です。
うん、
『リスー』をプレイして一番の収穫は、この
フィリスに出会えたことかも知れませんね。
それにしても、あんなに貧弱だった
フィリスが、パーティーで一番の火力キャラになってるなんてなぁ
前作の
『フィリスのアトリエ』ではあまりにも火力が不足していて、主人公でありながらパーティーから外したいくらいだったのに(遠い目)
あっ、今作も
ソフィーと
プラフタが登場します。
でも、個人的には登場しなくても別によかったかなぁ、と思っています。
だって、あいつら、自分たちの物語にカタをつけるためだけに出てきたようなもんじゃないですか。
今作は、あくまでも
リディーと
スールの物語なのですよ?
他人の物語で、本筋と関係ないエピソードで必要以上に盛り上がるのは良くないと思います。はい。
メインシナリオは、基本的には
『無難』な内容に感じました。
ただし、
『無難』といっても、所々悪いところは見当たるが、良いところは見当たらない、という微妙にクソ寄りな
『無難』さ、なのですがね。
残念がってる主人公二人のためだけにランク制度を復活させるなんて、この国、本当に大丈夫なんですかね?
少なくとも私は、こんな名前も覚える気にもならないゴミみたいな国には住みたくないです。
それと、
『不思議シリーズ』一作目の
『ソフィーのアトリエ』から続く、『素材の声を聴き、素材のなりたいものにしてあげるのが錬金術の本質』という反吐が出る設定が存分に生かされているのも、クソとしてのポイントが高いですね。
ぶっちゃけ、前作
『フィリスのアトリエ』に対する自分の中での評価も、この
『不思議シリーズ』の設定がなければ、もっと高くなって、
『黄昏シリーズ』の
『エスロジ』ぐらいの評価をしたかもしれません。
今作の
『リー』においては、クリアするまでの間、ネットの情報をすべて遮断してきたのですが、クリア後にネットも見てみると、ゲハに燃料を投入した件を除けば、ファンの間での評判は良いようですね。
今までのアトリエシリーズの中で一番出来が良いと、ベタ褒めしている方々も結構いますし、そこまで褒めていなくても、前作の
『フィリスのアトリエ』より遥かに出来が良いという評価をされている方々が沢山おられます。
たしかに、
『フィリスのアトリエ』より出来が良いという評価は、客観的に見て、正しいものだと思います。
しかし、私にとって、今作
『ー』の総合評価は、
完成度は高いかもしれないが、
『無難』に置きにいっている感が強く、作り手にチャレンジ精神が感じられた前作の
『フィリスのアトリエ』より、面白みがない作品、
という評価です。
『不思議シリーズ』一作目の
『ソフィーのアトリエ』で感じた、不愉快になるぐらいの
『無難』さ、まではいきませんが、それに近いものを、今作の
『』にも感じたのです。
『黄昏シリーズ』三作品と、
『不思議シリーズ』二作目の
『フィリスのアトリエ』の商業的失敗が、作り手を委縮させたのかもしれません。
もし、そうだとしたら、非常に残念なことです。
『不思議シリーズ』は、
『アトリエらしさ』を求める
『保守的なファン』に、支持をされている作品です。
どちらかといえば、私は
『黄昏シリーズ』が好きで、
『アトリエらしさ』を求めるがゆえに排他的になっている
『保守的なファン』に反感を持っている
『非保守的なファン』に属します。
そして、
『保守的なファン』と
『非保守的なファン』では、圧倒的に
『保守的なファン』が多いです。
よくよく考えると、少数派な
『非保守的なファン』に属する私では、
『不思議シリーズ』の正当な評価はできないのではないかと思います。
なので…
『私の意見は主観的なものであり、偏見の塊で、参考にならないですよ』
と、いう
『無難』な逃げ道を作っておく事にしましょう。
『リディー&スールのアトリエ』は、「プリキュアに似ている部分がある」と、冒頭で語りましたが、
『保守的なファン』と
『非保守的なファン』とが、鬩ぎ合いをしているという部分でも、共通点があるのかもしれませんね。
歴史がある長い作品では、逃れることができない事なのでしょうか?